◆最適な着用時期 10月〜翌年5月の袷頃 5月下旬〜6月、9月〜10月上旬の単衣頃 ◆店長おすすめ着用年齢 ご着用年齢は問いません ◆着用シーン カジュアルパーティー、音楽鑑賞、観劇、女子会、街着など ◆あわせる帯 おしゃれ袋帯、綴れ名古屋帯、九寸名古屋帯 絹100% 長さ12.5m 内巾37cm(最大裄丈70cm) ◆経済産業大臣指定伝統的工芸品「本場大島紬」の証紙、 本場大島紬織物協同組合の証紙がついております。
窪田織物謹製 5年の歳月をかけて…。
この世に究極の織物が誕生いたしました。
12マルキを越える、まさに幻の美術品…【24算15マルキ】 触れるだけで…それは大島紬と感じることがないほどしなやかで柔らかく、優しい織物。
熟練した職人でも一日、4〜5cmしか織り進むことができないほどデリケートな織物なのです。
新たに技術を生み出し、特許取得までに至ったその道程につきましては、窪田織物さんのHP上に記載がございますので、どうぞご覧ください。
今回懇意にさせていただいております問屋様より、皆様のお目に触れることのお許しをいただきました。
現実的に求められる価格で、この名作をお譲りいたします。
年間製作反数も片手で数えられるほどごくわずか。
ご紹介できることが奇跡に近い美術工芸品でございます。
末代物となるよう、心よりお祈り申し上げます。
高価で稀少な所以… それはひとえに、<絣糸の多さ>と<算数(よみすう)の高さ>にございます。
15マルキをご説明させていただく前に12マルキのご説明をさせていただきます。
まず、絣糸の多さ。
5マルキ、7マルキ、9マルキ、12マルキがございますが、経糸(たていと)の総数に占める経絣(たてかすり)糸の割合が「マルキ」と呼ばれる数値になります。
7マルキの経糸の配列は、<絣糸1>に<地糸3>、の1:3。
9マルキの経糸の配列は、<絣糸1>に<地糸2>、の1:2。
経絣糸が多く入れば入るほど、経緯(たてよこ)の絣合わせはいっそう難しくなります。
ところが12マルキの絣の比率は、実は9マルキと全く同じです。
それなのに、なぜ12マルキが9マルキよりも細緻を極めるのか… そこで異なるのが、<算数(よみすう)>と呼ばれるものでございます。
算数(よみすう)とは、「1cmのなかに経糸が何本あるか」を表す織物用語です。
奄美では伝統的に13算(じゅうさんよみ)で織られ、鹿児島では伝統的に15.5算(じゅうごてんごよみ・じゅうごはん)で織られています。
13算は、1cmのあいだに経糸が26本。
15.5算は、1cmのあいだに経糸が31本。
つまり、算数(よみすう)というのは、織りの緻密さを表わす単位なのです。
算数が多ければ多いほど、布が緻密であり、上質な布である事を表わしています。
12マルキの大島紬は、この算数が、18算(じゅうはちよみ)で織られています。
18算は、1cmのあいだに経糸が実に36本。
今回の15マルキの大島紬は24算、つまり経糸が48本なのです! 想像してみてください。
これだけの本数を織り込むためには当然、切れやすい細い糸を使わなければなりません。
糸が細ければ細いほど、織物は完成したときに上質になっていきます。
そして絣糸も細くなり、カタスのI字も緻密の極みにまで至るのです。
無論、究極の細かさと謳われ、熟練の匠にしか成しえません。
また非常に細い糸を使用しているため、その手触りは、7マルキ、9マルキのお品とは比べ物になりません。
実際に触れて確かめましたが、つややか系紬の代表といわれる大島でも普通は指に糸の感触がはっきりと感じられるところ、15マルキのお品は、まるで不織布のように、はじめから一枚の布ではないかと思えるほど滑らかです。
24算に、経絣糸の多さ。
15マルキならではの、染めかと見まごうほど緻密な意匠。
清雅な白を基調とした中に、青から黒の濃淡を込めた「山林楼閣図」を表現して、背景にも無地場ではなくたっぷりと蚊絣を織り込んだ傑作品。
どうぞじっくりとご覧くださいませ。
その陰影の表現も素晴らしく、見るほどに吸い込まれそうな立体感は、秀逸です。
まさに最高級の仕上がりと言えましょう。
幻の15マルキ傑作大島紬… 時代を超えて愛される古典柄は紬訪問着のように格調高く、また上質カジュアルとしても着こなしていただけます。
手織りの大島独特の滑らかな手触り、シワになりにくい性質。
着れば着るほど着心地がよくなる素晴らしい風合いを楽しみながら、母から娘へと末永く受け継いでいっていただければと願っております。
ここまでのお品です。
気が遠くなるような手間と時間をかけた職人さんたちに思いを馳せて… その魅力を存分にご堪能くださいませ。
お仕立て料金はこちら地入れ2,750円+※胴裏7,260円〜+紬八掛12,650円+海外手縫い仕立て26,400円(全て税込)※国内手縫い仕立て「大島紬・結城紬」+23,100円(税込)「左記以外の紬」+12,100円(税込)加工(湯のし、地入れ、紋地入れ)はこちら (地入れ) ※着姿の画像はイメージ写真です。
柄の出方が少々異なる場合がございます。
[文責:吉岡 駿] ▲ サブ画像をクリックすると拡大画像がご覧になれます。
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